|
京都・摩氣神社 丹波佐吉狛犬
(まけじんじゃ)
( 京都府南丹市園部町竹井宮ノ谷 )
撮影2012年4月18日
この日は晴天で、山桜が満開の頃で、山のあちらこちらでみうけられました。
神社には、他の参拝客は見られず、境内は静寂そのものでした。
本殿などすべての建物が萱葺きで、簡素な美しさを感じました。、
拝殿前にいた佐吉狛犬の束の流れ毛が印象強く、眼にとびこんできました。
|
|
|
|
|
本殿 |
|
●拝殿前の佐吉狛犬●
最高傑作( 小寺慶昭氏 )
写実的な顔で、躍動感がある( 磯辺ゆう氏 )
像高 73cm 寄進年不詳 ・推定文久2年( 1862 ) 小寺氏
・推定慶應元年( 1865 ) 磯辺氏
● 摩気神社の狛犬が最高傑作だと見ている。たてがみの巻き毛を少なくし、
長い束の毛を見事に流していて、10本に分かれた尻尾も
気持ちよく波打っている。 ( 柏原神社の狛犬 )よりは一歩進んだ作品で、
文久二年(1862)頃のものだと推定している。
[ 小寺慶昭著 『大阪狛犬の謎』 P252-253 より ] ●
● 他とは異なる。舎利尊勝寺の後、最後の上山家不動明王の前と推定される。
恐らく慶応元年( 1865 )。
左右の狛犬は拝観者側を向かず相対する。写実的な顔で躍動感がある。
[ 磯辺ゆう著 『 丹波佐吉の石造物とその一生 』
( 奈良文化女子短期大学紀要 39号 平成20年. 11 .1 ) ] P、33 より ] ●
※ 舎利尊勝寺 ※------ 佐吉作の 「 役行者像 」 が、現存。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
作師 照信 花押
|
|
[ 金森金森敦子著 『 旅の石工 丹波佐吉の生涯 』 P,250 より、] |
■--- 役行者像 ----■
※※※※※
舎利尊勝寺(大阪市生野区)
幕末に作られた西国三十三所巡り石仏群がある。
※※※※※
役の行者像 ( 三幸 他力 元治元1864■年五月吉日建之 )
「 佐吉の役行者像は、三十三所とは別に、番外として建てられている。
高下駄を履き、錫杖と経巻を持つ役行者、その前に座して斧(よき)をつく前鬼と後鬼、
そして 役行者の背後には大峰山をイメージする光背。
これらは全部一石から彫り出されている。
光背の先からの高さはおよそ三十五センチほど。
光背には青と金の彩色が残っている。錫杖の頭部の輪や、斧の柄、
それに高下駄の歯までを一石から打ち出すことが
どんなにむつかしいことであるか、いうまでもない。
役行者像は佐吉の技術の極限を示す作である。
[ 金森金森敦子著 『 旅の石工 丹波佐吉の生涯 』 P,250 より、] |
■ 詳細データ・参考文献 ■
磯辺ゆう著 『 丹波佐吉の狛犬 -記載- -考察- 』
( 奈良文化女子短期大学紀要 38号 2007. 11 .1 )
小寺慶昭著 『 大阪狛犬の謎 』 『 京都狛犬巡り 』
『 狛犬学事始(ねずてつや) 』 |
|
|
|