奈良県下でかなり古い狛犬である 
      郡山八幡神社 奈良県大和郡山市柳 
      拝殿前狛犬 天明六丙午歳十二月吉日  1786年 
       石工 松本伊兵衛 花崗岩製  像高 阿形63 cm  吽形63 cm | 
    
    
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      石工 松本伊兵衛について 
      --- 仲芳人 「 近世大和石工 松本伊兵衛 」 
      『史迹と美術 587号』 1988、8、28 --- から抜粋してみる。 | 
    
    
      仲氏の資料によると、石燈籠 8、 狛犬 2、 の10例、詳細が一覧表にて記されている。 
       
      狛犬は、薬園八幡神社の天明元年(1781年)狛犬と、この郡山八幡神社の天明六年狛犬の2対である。 
      宝暦四年(1754年)の石燈籠≪奈良市菅原町の菅原神社≫から天明六年(1786年)の狛犬≪この郡山八幡神社≫までが石工伊兵衛の資料上の活動期間。 
      石工銘-----「いずみや伊兵衛」 「いづミや伊兵衛」 「松本伊兵衛」 
      和泉砂岩を使っているのが4例(石燈籠)あり、近世大和石工の中で最初に「和泉屋」の屋号を使ったのが伊兵衛でる。このことから伊兵衛は和泉国から大和国へ移住した石工ではなかろうと想像するのである。 
      和泉砂岩の石燈籠で出発した伊兵衛が、硬質の花崗岩で前例のない狛犬を製作するに向上していくのは、石工として努力の結果と讃えたい。 |