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京都市北区 | ||||||||||||
今宮神社 (京都市北区紫野今宮町21) | ||||||||||||
楼門前狛犬 大正14年 ( 1925年 ) | ||||||||||||
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※台座を支えているこのようなスタイルは非常に珍しい。 奈良県桜井市出雲に鎮座する 『 十二柱神社 』 ( 文久元年 1861年 ) に1件見られ、 この神社の場合、天邪鬼ではなく、 『 力士 』 である。 ※ 十二柱神社の狛犬 ※ |
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※ 石工・石工銘 [ 淡藤 ] について -- 2010年3月 -- ■江戸時代の大坂(現在の大阪市内地域)において、 石工たちが多く居住していた地域は、 (イ)西横堀川周辺地域、 (ロ)東横堀川周辺地域、 (ハ)長堀川周辺地域、 (ニ)その他 の地域、として大きく4ケ所に分けられます。 (天岸正男著「大坂三郷の石工」) ■この [ 淡藤 ] 銘 の石工は、 大坂の長堀川周辺に居住。 屋号・石工名は 「 淡路屋 ・ 藤兵衛 」 である。 銘は 「大坂長堀 石工 淡路屋藤兵衛」、 「石工 大坂長堀 淡藤」、 「大坂石工 長堀 淡藤」、 「大阪長堀十丁目 石工 淡藤」、 と刻んでいる。 ※ 石工名 [ 淡藤 ] --- 「銘」が報告されている狛犬は、 7神社である。 ( 下記の資料よりまとめてみる。 ) ●大阪府藤井寺市 ・ 道明寺天満宮の天保十三(1842)年銘の狛犬 ●(済) ●京都府木津川市 ●奈良県大和郡山市今国府町 ・ 杵築神社の天保十五辰年十二月建仁之(1844)の狛犬 ●(済) ●奈良県橿原市四分町 ・ 鷺栖神社の天保十五年(1844)の狛犬 ●(済) ●奈良県宇陀市大宇陀区春日 . ・ 春日神社の天保十二年三月(1841年)の狛犬銘 「大坂長堀 石工 淡路屋藤兵衛」 ●(未) ●奈良県北葛城郡上牧町下牧 ( 神社名記載無し ) ●(済) ○現在、字名 下牧 にある神社は、「伊邪那岐神社」である。 ○この「伊邪那岐神社」の狛犬(天保十五年)銘は、「細工 石安」と刻まれているので 、「淡藤」でない。 ○この「細工 石安」銘は、大和・王寺村居住の「安兵衛」と思われる。 境内入口の右石燈籠 ( 弘化三年・1846年 )に、、 「 石工安兵ヱ 」 と刻まれている。 以上、整理しなおすと、京都市・今宮神社を含めて 「 6神社 」 の狛犬である。 □ 参考資料 ・ データ □ ■ 「 畿内とその周辺の近世石工 」 ( 石造物研究会 ・ 摂陽文化財調査研究所 2000年8月刊 ) ■ 奈良文化財同好会 狛犬の会著 『 狛犬の研究 大阪府の狛犬 』 ( 1999年刊 ) ■ 「 大坂三郷の石工 」 天岸正男著 ( 歴史考古学 第3号 ・ 昭和54年9月・1979年刊行 ・ 歴史考古学研究会 ) |
大阪府藤井寺市 | ||||||
道明寺天満宮 ( 大阪・藤井寺市道明寺 ) | ||||||
(正面銘) 河州国分邑 東伊左衛門 次男 槻秀幸 天保十三 寅三月献之 ( 1842年 ) 京都 け や き (右面銘) 石工 大坂長堀 淡藤 (裏面) 執次 三之室 |
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拝殿前狛犬 ブロンズ 元文三戊午年正月吉日 1738年 大坂北濱弐丁目 願主 西嶋藤右衛門 冶工 大坂住 大谷氏 |
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京都府木津川市 |
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大宮神社 (京都府木津川市 嘉永四年亥十一月建之 ( 1851年 ) 像高 阿形 69.5cm 吽形 71cm 大坂 長堀 石工 淡藤 |
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奈良県橿原市 | |||||||
(銘) 天保十五年十二月 ( 1844年 ) (銘) 石工 大坂東堀 淡藤 像高 阿形 85 cm .吽形 85 cm |
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奈良県大和郡山市 |
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杵築神社 ( 今国府 いまごう 町 ) 天保十五辰年十二月建仁之 ( 1844年 ) 石工 大坂長堀 淡藤 像高 阿形82 cm .吽形84 cm |
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『淡藤』 銘のある狛犬 ●大阪府藤井寺市---道明寺天満宮 天保十三年 (1842年)銘の花崗岩製の狛犬● ●京都府相楽郡木津町 吐師 - --------大宮神社の嘉永四年(1851年)銘の狛犬● ------- 奈良文化財同好会 狛犬の会著 『 狛犬の研究 』 ( 1999年刊 ) ・ ( 1987年刊 )より ------- |
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阿形に口玉 |
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■詳細データは、奈良文化財同好会 狛犬の会著 『 狛犬の研究 奈良市周辺の狛犬 』 ( 1987年刊 )より■ |